RainbowSongのブログ

根暗で非コミュの30歳。腎炎持ち。文化系の趣味を自称したいけどアウトプットが何もできない。

『おどろきの中国』

 

おどろきの中国 (講談社現代新書)

おどろきの中国 (講談社現代新書)

 

数日前にも書いたけど、社会学者の新書は面白い。現実の中からなにがしかの法則を見いだして市井の人へ提供してくれる。新しい視点から世間を見渡せる体験は興奮をもたらす。しかも論旨が明快で分かりやすいとなれば、これはもうエンタメなんじゃないかと思う。新書なんてその程度の位置づけでいいんだろう。(それ以上の専門書は読む気もしないし)

中華思想の考え方は中国を捉えるにあたってなるほど参考になる。橋爪さんは度々中国を尊敬し日本の態度を批判するけど、日本が非難されるべき理由の記載がないところも多々あり、その辺りは納得できなかった。そもそも中国思想の傲慢な姿勢自体が以前から嫌いな自分は、本書の解釈は参考にさせてもらうけれども呑み込むことはできないな。

いずれにしても本書を読んだことで自分の中国観はだいぶんすっきりした。知識が乏しい人間なのでこの論だけに偏るのは危ないなという留保をもった上で、これからの中国を見ていく際の一助にしていきたい。

2,3日で一気読みしたので記憶が零れているところも多々。時間があれば再読したいな。(この年末年始は他の本をまず読むけど)